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交流分析の自我状態によるコミュニケーションの特徴と成長—演習事例における患者理解と看護を素材に
佐藤 洋子
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1秋田大学医学部付属看護学校
pp.355-359
発行日 1985年6月25日
Published Date 1985/6/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663908107
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看護におけるコミュニケーションは,患者を把握し,看護を展開する上で基盤となる.多くの情報から看護婦が気づきを得て,それをどのように意味づけ看護するかは,その人の個人内コミュニケーションに依存する.個人内コミュニケーションは,看護婦の人格が要(かなめ)となり,それに知識・技術・態度の成長に伴って発展していくものと考える.
交流分析で用いる人格診断法で,個人の内部にある5つの自我状態のバランスをみるエゴグラムを使用し,自我状態によりコミュニケーションに特徴があるか,どのような自我状態の人が看護の成長を促進させるかを調査した.その結果,それぞれに関連が見いだされた.このことは,学生自身が自分の考え,行動,感情のもとになっている自我状態に気づき,不調和を見つけ,自己訓練することにより自己を高め,看護の展開に有効な教育手段をして活用できると考えたので報告する.
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