特集 老人看護教育・その2
老人看護教育展開の試み—札幌医科大学衛生短期大学の場合
深澤 圭子
1
1札幌医科大学衛生短期大学看護学科
pp.77-82
発行日 1984年2月25日
Published Date 1984/2/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663907932
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はじめに
本学は1983年4月に開学した新設短期大学である.従来から老人看護の重要性が問われてはいるが,看護教育における老人看護の位置づけは不明確である.1982年現在の国立系医療技術短期大学部看護学科(15校)のカリキュラム内容1)をみると,1校のみ‘老人保健’と‘老人看護特論’の2科目が設けられている程度である.
貝塚ら2)の看護教育機関の老人看護教育実態調査(1979)によると,老人看護学科目として設置している学校は皆無であり,成人看護学の中に位置づけている学校も10%と少ない.多くは,‘成人看護学概論’(30時間)と‘成人保健’(60時間)の教育内容の一部として教えられているが,それでは今日の社会的ニードに対応するには少なく弱いものと思われる.
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