身の丈に合う福祉を求めて・6
苦しみが放つ光
河野 一平
pp.845-847
発行日 1981年12月25日
Published Date 1981/12/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663907628
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人間は苦しみの存在である.人間は生まれながらに負担を持つ.生・病・老・死という四苦からまぬがれえる人間はどこにもいない.この負担に対して,人間自身がどのように向き合うか,そこで福祉の形が異なってくるのではないかと,この連載の初めに書いた.
福祉の原理を,出来合いの意味にこだわらず,自分なりに考えてみた時,福祉が特定の人びとを対象とすることなどではなく,むしろ広くだれしもにかかわることだと思うようになったのも,この‘負担’ということから来ている.
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