成人看護学各論の授業展開
ⅩⅢ.女性性器疾患患者の看護
高木 永子
1
,
吉田谷 弘
1
,
松尾 邦江
1
,
秋山 光子
1
1東邦大学看護専門学校
pp.521-529
発行日 1977年8月25日
Published Date 1977/8/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663907129
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はじめに
女性性器疾患患者の看護の指導要点は,疾病,殊に生殖・性機能障害の発生予防・悪化防止・機能回復に視点をあて看護上の諸問題を判断・解決できる能力を育成することにある.その際従来の局所的疾患とその看護の枠内にとどまる傾向を是正し,疾患が本人のみならず家族・子孫にも悪影響を及ぼす事実を基盤に諸問題を明確にし,その援助のあり方を検討する方針である.
授業の展開順序は,指導内容の重複・脱落防止のために,個々の女性性器疾患患者の看護の指導以前に患者の多くに共通する看護を総括指導する.すなわち,まず患者の主な諸問題把握とその解決に必要な視点を‘看護の特殊性’とし,続いてその特殊性を踏まえ援助するに必要な基本的知識・技術を‘看護上の要点’として配列する.さらに上記の共通的な学習を終了した後,それを基礎に個々の疾患患者の看護を応用展開できるよう代表的な‘疾患患者の看護’を配列する.(なお紙幅の関係上,この項に関しては授業でとり挙げる症例の選択理由のみにとどめる).
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