臨時増刊特集 身体所見のとり方と診断のすすめ方
●身体所見のとらえ方
IX.陰部とその周辺
2.女性性器とその周辺
足立 春雄
1
1徳大産婦人科
pp.839-842
発行日 1971年5月20日
Published Date 1971/5/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402203674
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女性の外陰部周辺の異常は,一般医の診療で問題となることは極めて稀であると思える.重篤な症状を伴うような異常は既に新生児期に産科医によって発見され処置されている場合が多く,たとえば直腸閉鎖,前庭肛門や腔肛門,あるいは前庭直腸瘻のようなものがある.外性器の奇形も,その頃に発見されているはずであるが,時には思春期,あるいはそれ以後になって初めて訪医し発見されることもある.
以下,一般医として留意すべき外陰部周辺の異常について述べるが,外陰部およびその周辺を詳細に診察するための目標となる場所と注意点を予め一括して表示すると表1の通りになる.これらのうちで,とくに一般医として日頃心掛けておかねばならないものについて重点的に記述したい.
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