わたしの看護体験・1
‘ひと’の限りなき可能性を求めて
駒松 仁子
1
1国立療養所邑久光明園付属准看護学校
pp.205-212
発行日 1977年4月25日
Published Date 1977/4/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663907082
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夜もふけて深閑としている産科病棟.車の音とともに元気な泣き声が新生児室へ近づいてきます.新しい生命の誕生です.新生児を迎え入れるたびに,生命の神秘性にこころをうたれます.
看護婦になって2年後,手術室勤務から結核病棟へ配置換えになりました.ここにおいて1年,2年と看護体験を重ねるにつれて,人生経験の浅かった私は,患老の語る言葉の中に,いろいろの人生や苦悩を知りました.この病棟で1年2か月の間,準夜勤務のみを続けたことがあります.夜の静けさの中で,昼間の患者の表情とは異なるもう1つの顔を私は見い出しました.
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