衛生看護科専攻科における看護研究
‘看護の歴史’指導の展開と評価
小山 倫子
1
1大阪府立白菊高等学校専攻科看護科
pp.520-525
発行日 1974年8月25日
Published Date 1974/8/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663906799
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はじめに
看護教育において,教育内容については系統的な整理を,また教育技術についてはより効果的な方法の検討をという努力が,近年ますますさかんになってきている1-4).看護教育の方法で要求されることは,知識の断片的切り売りではなく,看護の実践に必要な創造性の啓発を意図した授業展開であろうと理解している5).専門職に求められる研究的姿勢を,看護教育の場で育成しておくためには,生徒に主体的な学習の方法と態度を学ばせることが重要である.
白菊高等学校専攻科では,この目的のために,看護学総論の中に‘看護研究’という領域を設け,1年次で‘看護の歴史’,2年次で‘これからの看護’と‘ケース・スタディー’を計画している.学習形態としては,一斉授業,グループ学習,個別指導およびゼミナールを取り入れている.年度により多少の変更はあったが,過去4年間この方法を試みた経験より,今回は昨年度(4期生1年次)の‘看護の歴史’の指導の展開とその評価について述べたい.
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