教育技術ゼミ
推定のための方程式の当てはめ
小栗 貢
1
1東邦大学
pp.488-491
発行日 1972年8月25日
Published Date 1972/8/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663906613
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前回は,変数相互のかかわりの程度,つまり相関関係について述べた.例えば,身長の高いものは体重も重いし,身長の低いものは体重も軽い傾向があるというように,(変数間に完全な関数関係は成立しないけれども)一定の関連性がある場合,そこには相関(関係)がある,ということであった.
そこで今回は,取扱う変数間にそのような相関関係があるとき,一方の変数から他方の変数を推定するための方法を考えよう.例えば,変数Xについて測定してそのデータを得るのは容易であるが,変教Yのほうは測定困難であるような場合,しかもXとYとの間にはかなり高い相関が考えられるようなときには,実測値としてのXの値からYの値を推定することができれば,非常に都合がよいわけである.つまり,ひとつの変数の情報を利用して,他の変数を予測したり比較しよう,というわけである.
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