Japanese
English
連載 続・英語のツボ
(3)論文方程式
Writing formulas for scientific papers
大坪 宏
Hiroshi Otsubo
pp.203-207
発行日 2009年2月10日
Published Date 2009/2/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1436100896
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
はじめに
今回は,われわれ,臨床に携わっている医師が論文を書く上で,目的に応じてさまざまな書き方があるのではないか?という疑問に答えてみようと思います.このことは,英文論文のみならず,日本語の論文に関しても常に考えておくべきだと思い,以下に記してみます.
医学部を卒業して,residentになり,そこでのsupervisorがよく論文を書く人だと,珍しい症例を経験した場合,症例報告というレポート形式の論文を書かせてくれます.その後大学院に入ると,学位論文をしたためなければなりませんから,当然まとまった症例なり,実験結果なりをまとめて英語論文にして受諾されねばなりません.その後助教,講師,准教授,教授と階段を上るために,論文の数とimpact factorの数値が問題になってきます.科研費を獲得してからの,論文による成果の発表も課せられてきます.また医師の本質的な使命は,さまざまな病気に悩んでいる患者のための診断と治療になんらかの貢献をすることであり,それを成し遂げるために論文を書くという目的もあると思います.
このように,人により,また論文により書く目的は異なります.そこで,目的に応じたいろいろな種類の論文と,その書き分け方について,方程式なども用いてわかりやすく解説していきます.
Copyright © 2009, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.