特集 現行看護教育における諸問題
保助1年教育の実状と問題点
杉浦 静子
1
1三重県立高等看護学院保健助産学科
pp.42-45
発行日 1970年4月25日
Published Date 1970/4/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663906324
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保助合同課程誕生の背景と法的根拠
看護職種の絶体的不足が顕著になった状態は慢性化しつつある。看護婦の場合,医療機関の急増,看護労働近代化などによる需要の増加があり,保健婦は,受持人口の適量をこえた状況が長年続いており,助産婦では,老齢化と後継者不足が身近な問題となってきている。これに対して,看護職種人員の供給対策として次の2つが打ち出された。すなわち,不就業有資格者の就業促進,および新有資格者の増員である。新有資格者の増員のために,看護職種教育施設の増設拡張が各地でなされはじめた。(拡充とはいえないが……)
このような状況のもとで,昭和38年,医療制度調査会が保健婦助産婦看護婦の教育課程を一元化する方向で検討するよう要望する答申を出すにいたった。その方向にそって,看護学校のカリキュラム改正がおこなわれるとともに昭和40年頃より保健婦助産婦合同教育課程が誕生した。
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