教育のひろば
看護職の専門性—愛と技術
石 三次郎
1
1東京教育大学
pp.33
発行日 1967年4月1日
Published Date 1967/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663905798
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医師が最新の科学技術を身につけ,峻厳な患者に立ち向う純粋な姿には心打たれる。と同時に看護婦さんたちが医師の頭脳ともなり手足ともなって治療や手術の処置材料の整備管理,患者の動静に配られる細心の注意,その処置に万全を期しておられることなど,あの白衣に包まれた端正な姿とともに忘れることのできない思い出である。
さて,そこで一つ考える。看護という仕事の拠って立つ精神的基盤は何かと。それは看護婦さんたち一人ひとりに聞いて見なけりゃ分らないが,端正で美しい姿には魅力を感ずる。理智的科学的な態度には敬意を表する。しかもその中味は何か,その本質はいかにと考えてくると,それはやはり愛と技術ではないか,ということに思い至る。
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