研究
近県看護学校の過去10年問における応募状況とその考察
馬瀬 秀子
1
,
草深 佳子
1
,
安島 勝子
1
1山田赤十字高等看護学院
pp.64-70
発行日 1967年3月1日
Published Date 1967/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663905790
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1.はじめに
当学院は本年を別として,ここ数年来入学試験期に「学生募集の定員の2倍に満たない志願者数」という結果を生んだ。このため3年前より県下の各高等学校を日本赤十字社三重県支部の養成係員と私たちで訪問し,進学指導係の教師や看護学校を志望している生徒の一部に説明会を催したり,県下主要駅にポスターを掲示したり,ラジオ,テレビ,新聞を通じてP. R. を行なったが,これらの対策に対し明らかな変化はあらわれなかった。
本調査にあたる前に私たちは看護学校の入学試験応募状況は日本経済の不況の影響と都会校への集中傾向および該当生徒数の減少に左右されると推定した。そこで今後の対策を考えるにあたり,当三重県をはじめ近畿東海地区の全看護学校にアンケートを求め,他の看護学校と当学院との入学試験応募状況を比較検討し,他方それらの各県高等学校女生徒の卒業後の進路と日本経済の景気の動きとあわせて考察したが,その結果は第15回全国看護研究学会(於仙台市)で発表の機会をえた。また今,誌上発表の機を与えられたので,発表内容の大半は重複することになるが,今回は調査校を全般的にみた看護学校入学試験応募状況と高等学校卒業女生徒の卒業後の進路の関連事点を考察したので賢明な諸姉のご批判を仰ぎたい。
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