特集 進学コースを考える
進学コースに学んで
初志を貫く忍耐と意欲をもって
尾畑 和美
1
1名鉄病院附属高等看護学院
pp.30-31
発行日 1966年3月1日
Published Date 1966/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663905584
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名古屋にはじめて,夜間進学コースが設立されたのは昭和38年9月でした。ちょうど保健師法案云々と,盛んに論議されている最中で,不安な日々でしたが,人間は常に学ぶことの連続であるという自己の信念のもとに,再教育の必要性を認識し,高等看護学院に入学しました。早いもので,もう2年有余になります。
かえりみますと,昼間は准看護婦として病院に勤務し,夜は学生として馴れない遠距離を通学し,疲れた体を教室に落付けると,つい居眠りが出たこともありました。また自由時間のほとんどない職場と学生のあわただしい生活の中には,幾多の困難があり,時には,欠席したくなったり,映画や,音楽へ逃避したいと,ささやかなレジスタンスを感じたこともありました。しかし,働きながら学んでいるからといって勤務にも勉強にも甘い考えでいては,どちらも中途半端で,いたずらに時を過すのみと反省もして,ようやく今日に至りましたが,初志を貫くには,苦しみにうち勝つ忍耐と共に勉学の意欲がなければとしみじみ思います。
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