特集 看護教育新しい年に期待するもの
看護教育の問題点と具体的解決策
長島 秀夫
1
1岡山大学医学部小坂内科教室
pp.8-11
発行日 1965年1月1日
Published Date 1965/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663905397
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まえおき
第二次世界大戦後のわが国の看護は,その機構や看護担当者の社会的役割などかなりの進歩をとげたことも事実である。しかしながら,ひるがえってわが国の看護がどれだけ実質的に向上したか,また,もっと基本的な問題にかえって看護の自主性の確立に思いをいたすならば,決して看護の現状が満足すべきあり方になっているとはいいきれないであろう。
医療と看護が臨床治療医学の根幹となる以上,両者の関係は車の両輪のごとく,ともにいずれの退歩も許されない。このさい,何事によらず向上をみないことは退歩であるということを認識し,十二分に過去の看護の実態を検討し,それをめぐるもろもろの現状の隘路を一つ一つ打破してゆく必要が痛感される。
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