私はこう教えている
小児の症状を中心とした看護
島本 和子
1
1国立舞鶴病院小児科
pp.31-33
発行日 1964年3月1日
Published Date 1964/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663905259
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はじめに
小児の看護法を考える場合,まずいちばん大きな問題点は,小児のほとんどの疾患が定形的な一疾患としての症状を呈していないことであろう。したがって診断のつかないまま救急入院するケースが少なくない。しかも小児は非常に経過が速いので,くるべき症状を予想して看護計画をたてる必要にせまられる。また小児は症状の訴えがほとんどできない。したがって当を得た医師への報告,診断への資料の提共は,成人の内科患者を扱うのに比べて,より以上敏速で的確・綿密であることがのぞまれる。
そこで単に小児各疾患の看護法のみでなく,合わせて特に小児に頻発する諸症状のうち,主なものをとりあげて,前者を縦糸とし後者を横糸として学ばせることにより,より立体的な考え方で観察し計画をたてうる応用力を身につけさせるためにこの単元をとり入れている。
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