特集 患者のみかた,とらえかた(Ⅰ)
観察技術および問題解決のための援助技術を深めるために
患者の観察のしかた(Ⅰ)—身体症状を中心に
田辺 正忠
1
1早稲田診療所
pp.866-878
発行日 1973年12月10日
Published Date 1973/12/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662205406
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10年,15年前ですと,わたしたち地域で仕事をしているものが,保健婦さん,看護婦さんたちとお話しする機会は,ひじょうに少なかったのではないかと思います。
わたしも皆さんに,いばって聞いていただくなにものもないわけですけれども,早稲田診療所に来て,ベッドを持たない医療,これも社会的条件の一つですが,そういうもののなかで,わたしたちがどういうものを見,また感じてきたか。それがベッドを持っている病院に勤務されている方,あるいは地域を担当なさっている保健婦さん,そういう方々から見て,どのような批判がいただけるか,あるいは共通点があるか。そういった意味で話をさせていただくわけですが,わたしから原則的な話をするということだけでなくて,皆さんの側からむしろ問題を出していただき,病人といっしょに考えていくということが,技術的にどういうことを意味するのか。いっしょにやるということが,逃げ口上みたいで,観念的であってはいけないと思うので,どうかそのへんも遠慮しないで質問なり討議なりをしていただきたいと思います。
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