特集 クラブ活動をどうするか
自治活動の活発化をはかるファクターとして
原田 てる子
1
1東大医学部付属看護学校
pp.12-13
発行日 1964年2月1日
Published Date 1964/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663905237
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高校時代のクラブ活動との比較
クラブ活動についてどう思うか,と問われても私は適切な解答をみつけることができない。なぜなら,現在の私はあまりクラブ活動には興味をもっていないし,また私の学校のそれが全体的にみて不活発だからである。しかし私自身高校時代には運動部に属し,そこで比較的熱心に練習を行なってきたということから,高校時代のクラブ活動と,看護学校におけるそれとを比較し,その差違はどこからきているのかを考えたいと思う。
高校時代のクラブ活動は少なくとも私にとっては全人間的な接触の場であった。夏休み,冬休みには共同生活を営み,ともに未来を語りあった。そして授業が終わるとすぐさま練習場へ飛びこんでいったものだった。私の学校は女子高だったので男子高のような先輩,後輩の区別はそれほどはっきりはなかったが,それでもつらい仕事は1年へという一種独特の規律はあった。練習は決して楽しいものではなかった。むしろつらいことの連続だったといってよいと思う。うさぎとびやなわとびをあまりさせられて翌日は学校の行き帰りの駅の階段を,情ないと思いながら,手すりにつかまって上り下りしたことを記憶している。私の属していたクラブは強豪といわれるにはほど遠かったが,それでも自分でかってにサボったりすることは許されなかったし,練習がきついといって途中から練習をやめることもできなかった。
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