特集 勤務医と病院経営
勤務医の病院経営への係わり
会務によってコミュニケーションをはかる
中村 哲夫
1
1板橋中央総合病院
pp.228-230
発行日 1994年3月1日
Published Date 1994/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541901180
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私的病院チェーンとIMG(板橋メディカルグループ)
開業の営利目的禁止と医療法人の剰余金配当禁止は,医療関係者は言うに及ばず国民の間でも,医療は非営利を前提としたものとの固定概念を形成し,私的病院チェーンは厳しい目で見られることが往々にしてあったように思われる.しかし,いくら非営利性が強いといえ,現状の医療環境下では経営の効率化なくしては病院経営は立ち行かなくなりつつある.そこで,医療機器,診療材料,消耗品の共同購入や施設・機器の共同利用,患者症状に応じた施設のサービスの提供,職員の効率的配置や教育などを行っている私的病院チェーンが,かなりのレベルで再認識されるようになった.特に,公的な経済的支援のない私的病院にとっては,チェーン化は病院存続の重要なファクターとしてマスコミなどに注目され,経営コンサルタントなどに喧伝されているのではないだろうか.したがって,私どもを語る時チェーン化の話は避けて通れない.3年前の本誌に「何を目指し,何を実現したか」のインタビュー取材があり,昨年度は,同じく本誌で「チェーン病院では院長をどう評価しているか」の原稿依頼があった.それぞれ内容は異なるものの,グループの歴史的経過や理念,診療と経営の分離の経緯,スケールメリット,環境変化への対応策,本部組織などを簡単に述べさせていただいた.
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