Guide for Teachers 私は内科看護法をこう教えている
膀胱炎
東紀 久子
1
1京都第二赤十宇病院泌尿器科
pp.37-39
発行日 1963年8月1日
Published Date 1963/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663904419
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
はじめに
膀胱炎は泌尿器科領域ではもちろんのこと,他科領域でも日常よく際会する疾患の一つである。
膀胱炎の発生病理および療法などについては,すでに看護学書にも詳述されている。しかし実際上は治療もきわめて安易に取り扱われている節もあり,ましてその看護については特別に考慮されないのが実情のようである。これは最近いちじるしく進歩した化学療法によって,膀胱炎の大半は事実きわめて容易かつ短期間に治癒するからである。しかし一面には,当然看護面でも慎重な注意を払わなければならないにもかかわらず,単に皮相的な膀胱炎症状に眩惑されて,そのため後に重大な結果を来たすような事も少なくない。以上のような観点に立って,まず膀胱炎の主な分類および発生病理などについて正しい理解を深めると共に,その看護法を泌尿器科的看護面から述べてみたい。
Copyright © 1963, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.