病気のはなし
膀胱炎
鈴木 九里
1
,
中島 耕一
1
1東邦大学泌尿器科学講座
pp.1128-1133
発行日 2016年11月1日
Published Date 2016/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543206655
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Point
●膀胱炎には細菌の関与する膀胱炎と関与しない膀胱炎がある.
●急性単純性膀胱炎は終末時排尿痛,頻尿,尿混濁,残尿感,膀胱部不快感の症状があり,尿検査所見では尿中白血球5個/HPF以上の膿尿,細菌尿を認める.
●急性単純性膀胱炎の起因菌は大腸菌が最も多く,最近では耐性菌が問題となっている.
●急性単純性膀胱炎の治療は閉経前と閉経後では分離菌に違いを認めるため,おのおのの世代に合わせて抗菌薬を選択する.
●間質性膀胱炎は細菌の関与していない原因不明の膀胱炎で,蓄尿時の膀胱痛が特徴的である.さまざまな治療法が試みられているが,いまだ根本的な治療法はなく,対症療法にとどまっている.
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