特集 生活指導はどうあるべきか
看護学院の生活指導—教務からの発言
小野 殖子
1
1東北労災病院高等看護学院
pp.21-23
発行日 1963年8月1日
Published Date 1963/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663904414
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まえがき
いかなる学校であれ,独立した社会人となる前段階としての学生の教育を目的としている以上,生活指導をぬきにして教育活動が成立するとは思われない。ことに義務教育の場である小学校・中学校においてはその児童・生徒の家庭と共に,学校での具体的な形の生活指導は大きな意味をもっているのは当然であろう。
その上の段階の高校以上の学校にあっては,学生は本人の意志または保護者の希望によって在学しているのであり,各校それぞれの教育目的や必要度に応じて,全教育活動の中における生活指導のあり方は異なってくると考えられる。現在高等教育といわれる大学課程においては,それ以前の段階で学生がうけた生活指導の実績を評価した上で,本来の教育活動に専念しているわけである。それに比べ,高校を卒業し大学入学資格をもつ学生をうけいれている看護学校はとふりかえってみると,多くの学校が全寮制度をとっているせいか,そこでの生活指導が第三者からみた場合,驚くほど問題視されているのはなぜなのだろうか。
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