Guide for Teachers 私は内科看護法をこう教えている
肝硬変症
上田 久子
1
1和歌山県立医大病院
pp.26-29
発行日 1963年7月1日
Published Date 1963/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663904403
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肝硬変の概略
どのような疾患の看護をするにあたってもその疾患についての基礎知識必要で,ことに患者からの質問,あるいは看護にあたって,その理由を十分納得させるための知識をもっておかねばならない。「肝硬変症の看護」について申し上げる前に肝硬変の概略について述べておく。
肝硬変症とは,肝細胞の変性と再生,間質結合組織の増殖,萎縮,との両病変が起こったものを肝硬変と総称する。このような肝臓は,その名の示すように硬くなり,末期にはたいてい小さくなる。またその表面は,顆粒状あるいは,結節状を呈し,正常の肝臓の表面のようになめらかさがなくなり,ぶつぶつが一面にできる。好発年令は45才〜65才の中年以後の男子に多く,男女の比は2:1であるといわれている。
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