肝臓を診る-肝臓病のキモ 肝不全・肝硬変・肝細胞がん
肝硬変 肝硬変の合併症 合併症に負けないマネージメント
高木 章乃夫
1
,
安中 哲也
,
川野 誠司
,
岡田 裕之
1岡山大学 大学院医歯薬学総合研究科消化器・肝臓内科学
キーワード:
肝硬変
,
肝性脳症
,
血液凝固検査
,
血小板機能検査
,
出血性疾患
,
食道胃静脈瘤
,
浮腫
,
腹水症
,
Rifaximin
,
内視鏡的食道胃静脈瘤結紮術
Keyword:
Ascites
,
Blood Coagulation Tests
,
Edema
,
Esophageal and Gastric Varices
,
Hemorrhagic Disorders
,
Hepatic Encephalopathy
,
Liver Cirrhosis
,
Platelet Function Tests
,
Rifaximin
pp.1173-1176
発行日 2017年6月1日
Published Date 2017/6/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2017264380
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肝硬変の合併症は肝臓の機能である蛋白合成や代謝・解毒能の低下と,肝臓の線維化により生じる門脈系側副血行路の発達により生じる.低アルブミン血症と門脈系うっ滞により浮腫・腹水貯留が生じる.凝固因子産生低下による出血傾向は門脈圧亢進症に伴う血小板減少により重篤化,食道静脈瘤出血時など止血困難になりやすい.肝臓の線維化を直接抑制する治療はないが,BCAA製剤,水利尿薬tolvaptan,肝性脳症に対するL-carnitineやrifaximinなど新たな治療手段が手に入り,肝硬変患者のQOL・予後は改善傾向にある.
©Nankodo Co., Ltd., 2017