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看護参事官就任に当って
永野 貞
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1WHO公衆衛生看護
pp.5-6
発行日 1960年11月1日
Published Date 1960/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663903936
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保良,金子両氏の後を,今度私が引きつぐことになりました。両氏がしっかりと基礎づけた看護のレールを,私も守り育てたいと思います。しかし現在はもう一歩すゝめる時期に来ております。つまり社会保障の線がひかれて厚生省自体も力を入れておりますし,また女性の厚生大臣を得て,その大臣が厚生面に大変な熱意と理解を持っておりますから,この時期をのがしてはいけないと考えております。
看護を考えるに当っては,まず,人々によいサービスをするために—ということを根本において,看護される人々,看護する人々,そして一諸に働く人々の声をよく聞いて,ベターナーシングができるようにしたいと存じます。看護業務にしても,看護教育にしても,規則や法律となって対処されなければならないのですから,私の立場は大変重大であります。しかし医務局には看護業務に理解のある局長,次長,課長がおりますし,また係長はじめ,それぞれのポストに人を得ておりますので,そうした方々の助けにより,同時に現場の方々の御意見を聞くことにより,将来をあやまらないよう,本当に時代の要求にあった看護の行政を行なっていきたいと存じます。
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