看護教育者への提言
「看護教育」の発刊を祝して/全部を同じ色に染めるのではなく
川上 六馬
1
,
金子 光
2
1厚生省医務局
2東京大学
pp.7
発行日 1960年11月1日
Published Date 1960/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663903937
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わが国の看護制度は終戦後大いに刷新せられ,その事業も著しく進展してきた。看護婦や准看護婦の養成施設もすでにそれぞれ220,566にも達し,看護婦の資質も著しく改善せられつつある。しかしこれらの施設の中には,まだその設備や教育内容を改善しなければ,所期の教育効果を挙げえないものも少なくないようである。先般,大学の医学部長などから,看護教育の改善に関するご意見をいただいたのも,おそらくこうした事情によるものであろう。
私は教育の成果は,それを担当するものの人格と学識によるところが最も大きいと考えている。したがって,このたび医学書院があえて営利をかえりみず,看護教育担当者のために,看護教育を主題とする専門雑誌を発刊されることは,まことに時宜に適した企図で,看護教育の普及向上に資するところがきわめて大きいと考え,ここに双手を挙げて賛意を表するとともに,その成功を祈ってやまない次第である。
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