調査・研究
看護短大生の「性受容」に関わる要因―母性看護学の影響と今後の課題
新小田 春美
1
,
赤松 房子
1,2
,
松本 鈴子
1
,
濱崎 勲重
1
1産業医科大学医療技術短期大学看護学科母性看護学
2現在,本渡市立看護専門学校
pp.739-744
発行日 1996年9月25日
Published Date 1996/9/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663903768
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はじめに
看護教育を受けている20歳代前後の学生たちにとって,自分自身の生き方・考え方を求めて自己同一性(アイデンティティ)を確立していくことは,エリクソンの発達課題で示されるように,将来に向けての成長の要として重要な問題である.自らの性を受容することは,青年期から成人期への移行の中で確固たる自己を形成するために不可欠な要素であり,これは母性意識形成の上で,母性の発達に関連深いことは想像に難くない.
学生たちは女性としての自らの性をどのように受容しているのだろうか.学生自身が性に関する問題に正面から取り組んでいける姿勢を築くことは,自己の性のみならず,他人の性を健全に育んでいくための布石となると考え,それを母性看護学の学習がサポートできればと思う.
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