調査・研究
看護学生の脳死・臓器移植に関する意識について―一般女子大生との比較並びに情報の追加による意識の変化
松元 イソ子
1
,
山内 寿美
1
,
柴田 恭亮
1
,
堤 由美子
1
,
鹿島 友義
1,2
,
井形 昭弘
3
1鹿児島大学医療技術短期大学部看護学科
2国立南九州中央病院
3鹿児島大学医療技術短期大学部
pp.1114-1119
発行日 1993年12月25日
Published Date 1993/12/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663903684
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内閣総理大臣の諮問機関であった「臨時脳死及び臓器移植調査会」(以下の文章では脳死臨調という)の最終答申1)も出されて,その答申についての各界の意見も聞かれるようになった.脳死を人の死の1つの在り様として容認しようとの法律改正も間もなく行なわれようとしてはいるが,法律改正よりも一般国民がこのことをどう容認していくかが,最も肝要なことであろう.
脳死者からの臓器移植に関する意識調査は脳死臨調による調査1)をはじめ多くなされており,看護学生に関しては最近では本誌33巻8号の特集号で,小濱ら2),真部3)の報告がある.この度我々は,看護学生と一般の女子学生とを対象に脳死と臓器移植に関する意識調査に加えて,看護学生の一部については,脳死と臓器移植に関する講義を行なって,その講義によって,すなわち脳死や臓器移植に関する新しい知識が加わることによって,意識がどう変化するかについて調査した.その結果,これらの問題を考慮するにあたって注意すべき知見を得たので報告したい.
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