研究と報告
看護教育において脳死と臓器移植の問題をどうとらえるか—学生の意識調査から
木村 久美子
1
,
豊嶋 三枝子
2
1大阪府立公衆衛生専門学校
2PL学園衛生看護専門学校
pp.1111-1115
発行日 1993年12月1日
Published Date 1993/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661904422
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はじめに
1992年1月政府の脳死臨調は脳死を「人の死」と認めた.その後の朝日新聞による世論調査では,脳死を「人の死」と認める者47%,認めないもの41%,脳死者からの臓器移植賛成者57%,反対者27%という結果がでている.このように社会的関心も高まっている現在,看護教育では現状を提示し問題提起にとどまっている学校がほとんどではないかと思われる.しかし,将来多くの臓器移植を受ける患者に出会うであろう看護学生に対し,この問題を個々の学生が自分自身の問題として,また医療従事者としてきちんとした考えを持って,行動できるように動機づけることは大切なことであると考える.
そこで今回,看護学生への脳死と臓器移植についての意識調査を行ない,その結果から今後の教育についての示唆を得たので報告する.
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