特集 看護師国家試験出題基準の改定
出題基準の改定にかかわって
精神看護学のポイントと意図するところ
中山 洋子
1
1福島県立医科大学看護学部
pp.817-818
発行日 2003年11月25日
Published Date 2003/11/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663903515
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ここ数年,保健師助産師看護師の国家試験のあり方について,さまざまな議論がなされている.その背景には,高齢社会を迎え,社会経済の構造改革とともに保健医療福祉のシステムが大きく変わったことや,看護系大学が急増し,看護系短期大学が減少するなど,国家試験を受ける受験生の層が変化してきたことがある.また,医療が高度化・複雑化するなかで,医療事故や医療不信が顕在化し,医療を受ける住民の権利擁護が高まるにつれて,医師養成のカリキュラムや国家試験のあり方が検討され,看護師の倫理や臨床能力が問われ始めてきたことも影響している.
医療状況は,新人看護師にとって厳しさを増し,より一層過酷になってきている.国家試験に合格すれば一人前の看護師という考え方は,もはや幻想でしかない.
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