看護教育研究
大学における看護基本技術に関する教育のあり方―看護者と在学生の実態調査から
藤内 美保
1
,
安部 恭子
1
,
神田 貴絵
1
,
重野 文江
1
,
千本 美紀
1
,
玉井 保子
1
,
関根 剛
1
,
伊東 朋子
1
1大分県立看護科学大学
pp.788-793
発行日 2003年10月25日
Published Date 2003/10/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663903508
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- サイト内被引用
はじめに
平成14年3月に文部科学省から「看護学教育の在り方に関する検討会」(以下「在り方検討会」)の報告書1)が出された.この中では,大学新卒者の看護基本技術の実践能力の向上が必要であることが指摘され,「看護基本技術の学習項目」が具体的に明示された.これにより,看護系の各大学には,学生を医療現場に送り出すまでに最低限身につけさせておくべき技術を精選し,独自性を打ち出す教育内容を検討することが求められている.
そこで,本学における看護基本技術に関する教育を再検討するために,卒後3か月時点の本学卒業の看護者および本学の3年次の領域別看護学実習が終了した直後の学生を対象に,①看護基本技術の実践能力の実態,②卒業までに身につけたいと考える看護基本技術に関する調査を行った.卒後3か月までは,期待される看護実践能力と自分自身の実践能力との差が最も大きいと感じる時期と予想される.卒業までにこのギャップをできるだけ埋めるために,今回の調査結果を生かし,看護技術教育に関するカリキュラムの改善を図っていきたいと考えている.
Copyright © 2003, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.