特集 看護観と看護実践
ウィーデンバックに学ぶ
今,なぜウィーデンバックなのか―私たちの抄読会の意味
佐藤 紀子
1
1東京女子医科大学看護学部
pp.191-193
発行日 2002年3月25日
Published Date 2002/3/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663903156
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看護理論と私
理論を知ることは実践に意味を与え,その統合に役立つ.ウィーデンバックと私の出会いは古いが,本格的に読んでみたのは20年ほど前になる.『臨床看護の本質』に書かれている「熟慮した行為」(注)という概念に惹かれ,臨床で仕事をしているときの指針としていた.また,『臨床実習指導の本質』では,教師としての私と看護師としての私という,2つの役割をとるときの私の拠って立つあり方や,現実から学ぶことの重要性を認識させられた.ここでいう「現実」がウィーデンバックのいうリアリティである.
私は看護論を実践の場で適用する際に,大きく分けて2つの潮流に分けて考えてきた.「人間理解」という立場と「患者―看護婦関係」という分け方である.
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