特別寄稿
専門職として何をし,何をしなかったのか―ハンセン病と看護のかかわり
中田 ひとみ
1
1訪問看護ステーション堂山
pp.1097-1101
発行日 2001年12月25日
Published Date 2001/12/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663902657
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私は現在,大阪で訪問看護婦をしています.今年の春,HIVボランティア仲間であった看護婦の市橋恵子とともに,オフィスグレイス訪問看護ステーション堂山を設立したのです.HIVやセクシュアリティなどプライバシーの問題やさまざまな背景によって,必要なケアを受けにくい人たちの存在にかかわる中で,必要な時に必要なケアを提供することにこだわった私たちの,9年目の結論でした.必要なシステムを自分たちで作っていくことや,私たちの思う看護の実践の場としての試みでもあります.私の現在に至る大きなきっかけであり,人生の転機であり,そして私の看護観形成に大きな影響を与えたのは,ハンセン病問題との出会いでした.
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