焦点
国賠訴訟で明かされた近代ハンセン病対策の真実
和泉 眞藏
1
1国立療養所大島青松園外科
pp.601-604
発行日 2001年8月25日
Published Date 2001/8/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663902551
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はじめに
21世紀最初の年は,日本のハンセン病にとって記念すべき年となった.かつてマスコミがこれほど大々的にハンセン病問題を取り上げたことはなかったし,国民の関心や共感がこれほどこの病気に注がれたこともなかったからである.
筆者は,本誌96年8月号(37巻8号,p. 608-612)に「らい予防法の廃止を人権の視点から考える」と題する小論を書き,同年4月に成立した「らい予防法の廃止に関する法律」によってハンセン病に関する全ての法規制がなくなり,この病気が一般病院で治療する普通の病気になったことの意義を考察した.
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