グラフ
地上のすべての人に伝えたいメッセージがあります―「楽団あぶあぶあ」「LOVE」ニューヨーク公演より
東野 雅夫
,
ひがしの ようこ
pp.723-725
発行日 2000年10月25日
Published Date 2000/10/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663902346
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ダウン症や自閉症の青年たちが中心になって活動する「楽団あぶあぶあ(1982年4月結成)」とミュージカルチーム「LOVE(1992年1月結成)」.どちらも知的能力にハンディをもつ若者が,養護学校卒業後も楽しい人生を過ごせることを願って結成されました.プレーヤーの総勢25名.ハンディをもっているために彼らは人生のすべての局面で多くの忍耐と努力を余儀なくされ,その日々の中で人間の幸せについて特別に鋭い純粋な感性をもっています.彼らは働きながら資金を出し合い,創作自演の練習に励み,社会参加を続けてきました.これまで日本各地でひらいたコンサートは130回をこえ,延べ8万人の人たちと出会ったことになります.
今年5月に,初めての海外公演を行いました.それも世界の舞台芸術の発信地ニューヨークで.集まってくださった1000人以上の方々…ビジネスマン,医者,教育者,アーティスト,タクシードライバー,ナース,学者,盲導犬とともにいる人,車いすの人,高齢者,こどもたち.カナダからやってきたダウン症の青年,ダンス学校の学生たち.肌の色もいろいろ.それらの人たちが総立ちになって贈ってくれた拍手とブラボーの嵐は,無名のアーチストたちにとって奇跡が起きたといってもいいくらいの歓喜の時でした.
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