エリクソンを知る

　人は身体的には成長，成熟，衰退と変化する．一方，精神的にはそれぞれの発達課題を達成するなかで発達し続ける存在である．従来は，発達といえば小児期に目が向けられ，小児看護学では，身体的成長とともに，児童心理学として子どもの行動・心性・人格の発達を学習した．最近では，発達心理学として児童心理学に青年心理学まで含めたり，さらに成人期・老年期を含んで，生涯発達心理学になりつつある．

　発達各期の特徴を年齢的に明確に区分することは困難であり，看護教育においては，加齢による特徴的な節目や変化などから，研究者によって異なった区分がなされている．