連載 「准看報告書」以後の看護教育制度をめぐって・5
21世紀に向けての看護教育の展望
寺脇 研
1
1前文部省高等教育局医学教育課
pp.619-622
発行日 1997年8月25日
Published Date 1997/8/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663901663
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
激動の時代に
現在,看護教育は,日本のあらゆる高等教育分野の中で,もっとも激動の分野です.激動の分野ですから,いろんな問題もあり,マイナスを数えたらきりがありません.私はプラスの面から考えていきたいと思います.
まず,学んでいくのにいろいろなルートがあるということです.そのことを,わかりにくい,複雑であると,マイナスととらえる方もいるかもしれません.が,十分な力量を持った人が看護婦の資格を得ていくということ,十分な資格を持った人間が看護の教員になるということさえきちんと踏まえていれば,むしろルートはたくさんあったほうがいい,というのが私の考え方です.昔のように,何かになる時に道が一本しかないというようなことではなしに,「いつでも,どこでも,だれにでも」,いろんなルートが用意されているのがよい.
Copyright © 1997, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.