特集 看護学生と喫煙の問題―教育プログラムから看護実践まで
喫煙に関する教育の重要性―看護者の役割と看護学生の喫煙行動
岡田 加奈子
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1千葉大学教育学部養護教諭養成課程臨床医科学・看護学講座
pp.422-425
発行日 1997年6月25日
Published Date 1997/6/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663901626
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看護者の喫煙行動
近年,喫煙が健康に及ぼす悪影響が広く知られるようになり,社会的にも喫煙が受け入れられにくくなってきた.そんな中で,禁煙を試みる者は多いが,その成功率は低く,喫煙者率は近年横ばい傾向である1).
一方,一般の喫煙者率に比べ,医師の喫煙者率は低く2),同様に諸外国の看護婦の喫煙者率もその国の女性の喫煙者率に比べ低い傾向にある3).しかしながら,日本においては,看護婦の喫煙者率は高いことが指摘されている3,4).なぜ,日本においては,喫煙による病気と闘い,時には死に至る患者を日々目の当たりにしている看護婦に喫煙する者が多いのであろうか?その理由の1つとして,不規則な勤務形態や多くのストレスが考えられている5,6).確かに,多くのストレスの存在や不規則でかつ過重な勤務により,看護者は手軽で身近なタバコという嗜好品にそのはけ口を求めるのかもしれない.
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