海外文献にみる看護教育学研究
褥瘡のStage分類:看護婦は教室内での教育を臨床の場で応用できるか?
七川 正一
1
1鹿児島純心女子大学看護学部
pp.826-827
発行日 1996年10月25日
Published Date 1996/10/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663901468
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文献:Nancy Arnold, MN, RN, CRRN and Barbara Watterworth, MSN, RN,CETN:Wound staging:Can nurses apply classroom education to the clinical setting?,OSTOMY/WOUNI)MANAGEMENT,41(5),40-44,1995.
はじめに
褥瘡は,そのStageを正確に見極めることがケアの重要な視点になると考えられている.それは,褥瘡の各Stageにおいて治療方針が異なるばかりではなく,適切でない処置を行なうことにより,状態を悪化させ,経済的な負担を大きくし,無駄な時間を費やし,結果的に対象者のQuality of Life(QOL)を低下させることにつながる.
ここで紹介する文献は,看護婦のStage分類をする能力が低いということに注目し,その能力を向上させる教育方法として,教室でのスライド等を使用した学習を重ねれば,臨床の場でも正確にStage分類ができるようになるのではないかという仮説のもとに研究を行なったものである.その結果,上記の方法では,Stage分類の能力を身につけることは困難であるというものに終わっているが,このことは,我々,学生教育に携わる者にとって,考慮すべき点が大きいのではないかと考えられる.
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