特集 看護の大学教育の死角
看護大学への疑問―看護教育を大学化していく中で,忘れてはならないことはなにか
田口 正男
1
1神奈川県立弥栄東高等学校
pp.520-524
発行日 1996年7月25日
Published Date 1996/7/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663901401
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はじめに
これまで高校における進路指導において看護系分野への関心は低く,情報も不足していた1).一般の普通高校では,もっぱら大学進学が最大の関心事となっていて,大学(学部)数の少ないこの分野が興味をもたれてこなかったからである.
ところが,1989年に11校しか存在しなかった看護大学(または看護学部)は,いまや45校を越える数となっている.次年度以降には,さらに全国で20以上の看護大学の設置が予定されていると聞く.長年,看護界が願っていた看護教育の大学化がようやく現実のものとなり2),一方,高校教育現場では進路指導という面でその急な変化に戸惑っている.
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