Scramble Zone
高齢者看護の継続教育―ミネソタ大学の国際セミナーをモデルとして
小西 恵美子
1
,
奥野 茂代
1
,
征矢野 あや子
1
1長野県看護大学
pp.160-163
発行日 1996年2月25日
Published Date 1996/2/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663901324
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わが国の急速な高齢化は,保健医療にさまざまなインパクトを与えている.看護教育の新カリキュラムの中に老人看護学が位置づけられたのはその1つであり,社会の期待に応えうる老人看護教育を行なっていくことは,これからの看護の重要課題の1つであろう.アメリカは,社会の高齢化をいち早く察知し,世界で最も早くから老人看護教育を行なってきた国の1つである.たとえば,ミネソタ大学は,1950年に修士課程の中に老人看護を置いた.ANA(American Nurses Association)は,1962年に老人看護グループを組織し,1970年に老人看護の行為基準を策定している1).1980年代後半から,老人看護実践を専門とするナース・プラクティショナーとクリニカルナース・スペシャリスト(以下それぞれ,GNP,GCNS)の教育が始められ,両者の数は現在約5000人にのぼっている.アメリカのこのような動きは,老人看護のこれからの展望を示唆するとともに,その教育の歴史の浅いわが国にとって,貴重な参考となるであろう.
1995年8月7~18日に,ミネソタ大学で第1回International Gerontological Nursing Instituteが開催された.
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