連載 癒しの環境・14
環境加算
高柳 和江
1
,
クミコ・クリストフ
1日本医科大学(医療管理学教室)
pp.88-89
発行日 1996年2月25日
Published Date 1996/2/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663901309
- 有料閲覧
- 文献概要
紀元前500年から300年まで,古代ギリシャでは医神アスクレピオスの神殿が,癒しの場であった.人々は癒しの神殿をめざして,旅立つ準備をする.そして数日間の旅の途中で,奇跡的に治癒して家に帰る人と出会い,話を聞き,高まりゆく期待を胸に神殿の入り口に到着する.
こうした人々の残した石碑には,感謝の言葉が刻まれている.「今迄生きてきた年月は死んでいたも同然でした.今,ここに来て,アスクレピオス神殿に横たわり,すくわれたかのように,生き生きしてきました.(紀元前360年頃)」1)
Copyright © 1996, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.