調査・研究
看護実習不安の心理的構造と変化
大野木 裕明
1
,
小堀 三鈴
2
,
芝田 淳子
2
,
藤本 靖子
2
1福井大学教育学部教育実践研究指導センター
2公立若狭高等看護学院
pp.55-60
発行日 1996年1月25日
Published Date 1996/1/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663901303
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はじめに
看護実習の目的の1つは,これまでに学んだ看護学習の成果を体験によって確認し,さらに今後の課題を各自で明確にすることである.あわせて,看護実習は,看護職に対する職業志望度を強くする絶好の機会ともなっている.
しかしながら,他方では,実施上の問題点もある.一例をあげる.看護実習に行くに際して,学生の心には,心配や不安あるいは過度の緊張が生じ,その結果,ストレスが生起することがある.そして,せっかくの体験実習の機会を効果的に継続することができない場合がみられる.また,無知から生じるささいな心配ごとによって,実習生が周囲との円滑な人間関係を保つことが困難になる場合もある.そのため,せっかく看護の道を志しながら道半ばにして断念してしまう学生もいるだろう.これは残念なことである.
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