今月の主題 ミオパチー最近の進歩
グラフ
微細構造の変化
三田 哲司
1,2
1九大脳研
2九大神経内科
pp.2097-2101
発行日 1976年12月10日
Published Date 1976/12/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402206967
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ミオパチーの筋病変については,組織化学および電子顕微鏡(以下電顕と略)の発達により,近年新しい知見がつぎつぎと報告されている.今までの光学顕微鏡(光顕と略)レベルでは知り得なかった筋細胞内の酵素異常や,細胞内器官の異常までもが明らかになり,nemalinemyopathyなど新しい筋疾患単位の概念も確立されている.Van Breemen1)が筋ジストロフィー症患者の骨格筋の竃顕的観察により小胞体の膨化を報告して以来,筋ジストロフィー症をはじめ,他のミオパチーでも,多くの電顕的観察がなされている.しかし,これらの報告には一致した所見が得られておらず,未解決な問題が残されている.今回は今まで明らかになっているミオパチーの筋微細構造の変化を筆者らの観察成績2)を中心に述べる.
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