特集 転換期における人材育成
コ・メディカルの中でのマネジメント能力の育成―教育現場から臨床に移り,いま教育に求められるものを考える
畑中 スミ子
1,2
1板橋区医師会病院看護部
2前都立大塚看護専門学校
pp.790-794
発行日 1995年9月25日
Published Date 1995/9/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663901196
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
はじめに
私たちを取り巻く社会は,あらゆる面で変動が著しい.政治面では政権の目まぐるしい交代をはじめ,相次ぐ汚職事件に起因した政治への不信やそれに伴う無党派層の増加など,経済面ではバブルの崩壊に続く長期不況や急激な円高に関連して進められる企業のリストラなど,さらに社会面ではますます進む価値観の多様化,続発する学校でのいじめ,宗教の名を借りて起こされた不可解な事件,そして多くの死者を出した自然災害などなど,社会の変化のテンポは止まる所を知らない.
こうした事情は,医療・看護の世界においてもまた同様である.決り文句のようにいわれる「医学・医術の日進月歩」に伴い,多くの疾患が征服される一方で突如新たな疾患が出現したり,これまでは有効とされていた治療法がある日全く無効であることが判明したりするなど,予想も出来なかった事象が次々に起こっている.
Copyright © 1995, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.