特集 教員に必要な経営的感覚Part1
看護学校における教育と経営の理念
伊藤 暁子
1
1木村看護教育振興財団
pp.479-483
発行日 1995年6月25日
Published Date 1995/6/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663901128
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はじめに
企業関連では,会社を経営するという考え方は一般的であるが,看護教育関係者の中には,まだこの考えが浸透していないと言っても過言ではあるまい.
そもそも「看護学校経営」なる用語が初めて登場したのは,1977年(昭和52)年に開設された厚生省看護研修研究センターの学科目および授業科目としてであった.その当時,6か月の看護教員養成コースでは,「看護学校管理」が科目として設けられており,学校全体の運営にかかわる教育内容と位置づけられていた.しかし1年間の教員コースとして注目され新設された厚生省看護研修研究センターでは,看護学校の活性化を図るためには,看護教員の経営的センスを養う必要があると考え,「看護学校経営」なる目新しい学科目・授業科目を設置することにしたのである.当時としては,かなり画期的なことであったので,他の教育界の学識者の意見を聞き,文献を調べ,慎重な討議を重ねての決断であった.
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