調査・研究
清潔に対する看護者の意識調査
佐藤 道子
1
,
夏目 みつ子
1
,
小竹 愛子
1
,
石牧 純子
1
,
青山 誘子
1
,
守屋 滝乃
2
1浜松市立看護専門学校
2前:看護第2学科
pp.428-434
発行日 1995年5月25日
Published Date 1995/5/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663901118
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はじめに
看護教育において,日常生活行動における身体の清潔の援助は,身体の生理機能を円滑に営ませ,病気の回復過程に重要な意義をもつものであると考え教育している.身体の清潔の方法には清拭,シャワー浴,入浴等があり,その中でも入浴はエネルギーの消耗だけでなく人の精神活動を活発にしたり,疾病の回復に良い影響を与えるものであると言われている.しかしながら臨床の場では疾病の状態や治療,処置が優先され,身体の清潔の意義については軽視されている傾向にある.また,家庭にあっては毎口入浴している人も入院生活においては入浴を我慢したり,清拭を余儀なくされている.
清潔の援助についての我が国の歴史をみると,明治時代から清拭,入浴,部分浴が行なわれていた.1947(昭和22)年に米国から全身清拭が紹介され,清拭車や洗浄料の普及とあいまって清潔の援助の中心は清拭となってきた.我々は入院患者の入浴を阻む要因を明らかにし,入浴が日常生活行動の援助となり得るためには何をしたら良いのか,看護婦の清潔に対する意識調査をもとに考察した.
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