調査・研究 効果的な臨地実習を考える(第2報)―国立大学医療技術短期大学部看護学科協議会・臨地実習委員会
実態調査からみた臨地実習に関わる諸経費と教育上の課題
渡邊 憲子
,
松尾 寿子
,
泉 キヨ子
,
福島 梅野
,
米田 純子
,
寺尾 紀子
,
山内 葉月
,
伊東 久恵
,
近藤 益子
,
原 萃子
pp.144-149
発行日 1995年2月25日
Published Date 1995/2/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663901060
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はじめに
本稿は国立大学医療技術短期大学部看護学科協議会(会長・鈴木美恵子)の特別委員会・臨地実習委員会が1991(平成3)年6月~1993(平成5)年6月にかけて実施した臨地実習に関する諸調査の1つ,すなわち臨地実習を間接的に支える「諸経費」の実態とその教育上の課題を本協議会の了解を得て述べるものである.
一般に看護婦養成教育に懸かる諸経費は学生納付金「いわゆる授業料」を持ち出すまでもなく伝統的に廉価で行なわれる教育で知られている.他の医療職,とりわけ医師養成教育の授業料と比較すると看護婦養成教育は,その1/10~1/20,あるいは限りなく0に近い状況が今日においてなおも存在している.この両者に対する国からの助成金などを勘案すると,その格差はさらに大きくなることが容易に推測できる.それは結果として教育の質・看護婦の質に多大の影響を及ぼすことは周知のとおりであり,改めて述べるまでもない.
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