患者とともに考える看護問題―ゴードンの11の機能パターンを用いた問診票を使用して

はじめに

　当院では，1980年よりPOMRとともにPONRの試行から導入への道を歩んできた．そのプロセスの中で，最も重要となる看護問題の明確化ということについて考えてみると，ともすれば，看護婦の一方的な判断で挙げられる傾向にある．看護問題とは，患者と問題情報を共有しながら共同して解決にあたるべきものである．そこで，今回我々は図1のような看護援助モデルにそって，患者が健康や現在持っている障害について自ら振り返り，一方看護婦は，患者とともに問題を抽出し明確にすることを目的に，ゴードンの11の機能パターンを用いた問診票を新たに作成し使用した．まだ始めたばかりの段階であるが，旧問診票と対比しながら，現時点での反省点を述べる．