連載 医療用ITツールのイマとミライ
第2回 AI問診票
西口 翔
1
1湘南鎌倉総合病院
pp.304-307
発行日 2022年8月1日
Published Date 2022/8/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika130_304
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
プレシジョン社の「今日の問診票」という当院の内科初診外来で導入した人工知能(artificial intelligence:AI)問診システムについて紹介する.症状に応じて動的に変わる質問に患者自身がタブレットで入力し(図1),院内の電子カルテネットワークを通じて電子カルテに反映されるサービスである.このAI問診は患者主体の入力であり,これまで記載された問診票をもとに医療者が患者に確認しながら行っていた紙ベースの問診と大きく異なる.20領域にわたる約2,000名の著名医師が作成協力した問診内容をベースとしたアルゴリズムとなっている.
医療者は,患者が入力したAI問診票をコピー&ペーストでカルテへ転記すればよい.お薬手帳のスキャンも可能なため,薬の内容を入力する手間を省くことができる.プレシジョン社曰く,初診カルテの作成にかかる時間を1/3に削減するとのことである.
© Nankodo Co., Ltd., 2022