特集 学生の意識を知るための調査
看護学生の悩み―学校をやめたくなった思いの調査―YG性格検査との関連から
本田 英子
1
,
加藤 マキ子
1
,
平山 明美
1
,
猪股 昌子
1
1国立横浜病院附属看護学校
pp.419-426
発行日 1994年6月25日
Published Date 1994/6/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663900852
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はじめに
青年期にある学生は,自我同一性を確立している途上にあり,精神力も未熟であるため自己の在り方に対する不安,社会的孤立感またはそれに伴う無力感と自信喪失という状態に陥りやすい.過密なカリキュラムの中で,学生はいきづまり,悩みながらそれぞれその悩みを克服しているが,中には現実から逃避したり,自分自身を追いつめていく学生も出てきている.早川1)らの研究によると,学生の87%が何らかの悩みを持っていると報告している.本校においても,悩みを抱え解決方法を見出せず,学校をやめたいと相談に来る学生がいる.この状況において教師は,学生自身がその状況を的確に受け止め克服できるように指導することが大切だと考える.
舛森2)らは,同じ環境においてBurnoutの程度と性格特性は関連があると報告している.そこで今回学生の抱えている悩み・やめたくなった思いを調査し,日頃の学生指導の一助にしたいと考え,この研究に取り組んだ.
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